現在のプレシャスホール、最後の巡礼とお礼

まだオフィシャルで発表されていなかったので、2014.02.19 Wedのブログでは意味深な言葉でしか表現できなかったんですが、今はオフィシャルになってますので、やっと思うことを書けるようになりました。

3/10(月)、最も尊敬する札幌のDJの一人、セイジさんの日にあの場所での最後の旅をしてきました。

思えば最初にプレシャスホールという当時は右も左もわからない札幌の箱へ出演したのはプレシャス10周年のとき。
今から約11年くらい前ですね。

それまでデビューして5〜6年して、色んな場所でプレイさせてもらえるようになり、変な意味で色んなことが見えてきた時期で、もしかしたら少し天狗になっていたかもしれません。
当時のディレクターの本田君の尽力により、無理矢理出演させてもらいました。
行く前までは、ガッツリやってやるぞ!ってある意味勘違いの気合いで望んだんですが、一度足を踏み入れた瞬間、いや、オーナーの小川さとるさんと握手をした瞬間、あれ?って思いました。

そして自分のプレイはもうどうだったか?
そんなことより、こんな北の都市で、しかも自分にとっては無名の人たちが、ものすごいプレイをしていたのです。
それが眠らない3日間も続いて、、、

オレは今まで何をやっていたんだろう?
東京なんてパイが大きいし、色んなシーンが乱立しているけれど、なんて寂しい大都市なんだろうと人生観が180度かわりました。
これはあくまでも個人的な意見。フィットする人にはするだろうし、フィットしない人にはしないだろうな。
オレはあくまでもフィットした派。

ここに無理矢理突っ込んでくれた本田君、そして今も呼び続けてくれる小川さとるさんには感謝という言葉では足りない感情があります。
きっとこことの出会いがなければ、今の自分があっただろうか?
ぶれない自分。
逆に出会ってなければどんな人生、音楽を作っていたんだろうな?
世の中正解はないけど、自分は出会ったことに感謝しているし、正解だと信じています。


さあそんな月曜日というド平日にも関わらず、ダンスするには丁度良い人数で、朝までとにかくフロアに居続け、ダンスし続けました。

今は携帯やPCの普及で、つながるとうのは普通になってきました。
だから実況中継もできるし、曲をUstreamなどでリアルタイムに発信したりして、どうなっているか仮想つながることもできるでしょう。
でもやっぱりあの空気感だけは、どんなに上手に文章で表現しても、映像を流しても、音を流しても伝わらないよなって改めて思いました。
そして改めて昔のクラブにはその空気感が充満していたからこそ人が集まっていたのかもしれません。
今は音を1時間も聞いてられないくらい酷い音質だったり、ピュアに音楽をプレイしたり楽しんだりする人も少なくなったし、ここでいうところの空気感を感じる前にいろんな邪魔が入ってしまうんですよね。

しかしまだこの空気感を感じれる場所があったんだ、そして今自分がやっていることは間違いではないんだと確信しました。

自分は音楽をクリエイトする立場でもあるし、DJと呼ばれていた行為、パーティーが好きで続けています。

メジャー、アンダーグラウンド、ポップ、渋い、人気がある・ない、今最先端だ、もう古い、旬だ、旬は過ぎたとかそんなのは関係ないです。
どこにも素晴らしい音楽が、その音楽自体が中心であり、だれがやってるとかお金になるとか関係なく、音楽が中心であれば何も問題はないんですよね。
そこだけはピュアに。
あとはやり手と受けての信頼関係さえあれば成り立つことだし。
そこにときに善し悪しがあったり、趣味の違いがあったりするだけでしょ!


今はその音楽をどう伝えていくか、誰に伝えるかをしっかり考えて。
作品が自分が納得する良いものであることは根本的なところで当然としてある。
独りでムーヴメントを作ることはもの凄く大変だから、出来る限り仲間と一緒に。
まずは小さなファミリーから始めますが、それを今実は欲しかったんだなと思う人たちのところに届くように。


また長くなりましたね。
音楽を言葉で話すより、空気感を感じてもらえるのが一番手っ取り早いのですが、今それを感じれる場所が少ないので、たまにこういったこと書かせてもらってます。


プレシャスホールはなくなるわけではありません。
全然ネガティヴな話ではなく、自分としてはポジティブは決断であると確信してます。
ただあの場所では4/5でおしまい。
もし時間ある人は是非どこかのタイミングで、空気感を味わいに行ってください。

オレは最終日の4/5(土)は名古屋magoでオープンラストDJやってます。
遠い名古屋からありがとうテレパシーを送って、リスペクトしながらプレイしたいと思います。

急遽きまった4/5(土)名古屋mago、良かったらこちらも遊びに来てくださいね。


そして最後に、今のプレシャスホールという場所、機材達に、ありがとうございます!
オーナーの小川さん初め、いつも暖かく迎えてくれるスタッフの皆さん、ありがとうございます!
紹介してくれた本田君、ありがとうございます!
そして札幌に行くといつも遊んでくれる友に、ありがとうございます!
更に、言葉を交わすこともなかったけど、きっとフロアで同じ気持ちで楽しんでいた人たちに、ありがとうございます!


それではまた。

徒然なるままに、、、


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