Sound for Everywhere

音楽ライターではない、全くのCalm目線/音楽愛でアルバムや楽曲を語るコーナー。
頭で理解する資料的な文章ではなく、心で、魂で感じる文章を信条としてます。

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2010.01.14 Fri

S4E-028

The Joubert Singers

Stand on the Word

Next Plateau Records

インストを含め4バージョン入っているんだけど、いつもどのバージョンにするか迷いつつも、結局B2のあの切なくも美しいピアノから始まるバージョンにしてしまう。
明け方というかパーティーの終わり頃に静かに溶け込み、そして最後にはアドレナリンが高揚するような素晴らしいコーラスワークにぶっ飛ばされる。

子供たちの合唱というのもある意味卑怯だよね。
悪いはずがない。
こんなメロディー、こんな展開、そしてこんな歌声、全てにおいてパーフェクト。

そしてパーティーがもう一度リセットされて次の流れに行くこともあれば、ここから着地に向かうこともある。

どこにでも連れて行ってくれるし、何処にでも行ける。
まさに『Bound for Everywhere』のタイトルにピッタリの曲なんじゃないかな。

2010.01.14 Fri

S4E-027

Patti Labelle

Music is My Way of Life

Epic

この曲に何度救われたことか。
そう、タイトルが全てを物語っているかもしれない。
まさにこの通り、自分の人生これが全て。
音楽以上の喜び、快楽、感動、教え、、、etc,,,それが自分にとってあるだろうか!

曲中何度もブレイクし、その度に「Keep on Dancing, Music is My Life!」と熱唱されるところは常に鳥肌もの、涙もの。
この曲に共感出来ない人とは、例えその人がどんなに素晴らしい人だったとしても深く結びつくことはできないだろうな。

音楽にはメッセージというものが含まれている。
それは歌詞があろうがなかろうが。
しかしこの曲には、ある意味分かりやすいけれどもストレートで力強いメッセージが、歌に乗せて伝えられる。

音楽バカに付ける薬は無いかもしれないけど、自分みたいな音楽バカにはこの曲は十分に特効薬としての役割を果たしてくれる。

2010.01.07 Fri

S4E-026

Art of Noise

Moments in Love

ZTT

トレバー・ホーンという奇才に導かれて、当時としては最先端かつぶっ飛びサウンドを打ち出していたArt of Noise。
名前も凄いよね。

そんな彼らにもこんな美しい曲があるんですよね。
更にチルアウト化したLove Beatと共に音楽好きには常に評判です。
あのJose Padillaが1曲選んでと言われたらこのMoments in Loveと答えてましたね。

とにかく消え入るような美しさと切なさ。
そんでもってスパイスとして変態風味をちょいプラス。
甘いものに塩をちょっとだけ入れると甘みに深みが増すのと同じ現象ですね。

そして最後にはアコースティックピアノの美しさにうっとりして心洗われます。

音楽って本当に素晴らしいですよねって言いたくなります。

2010.12.29 Wed

S4E-025

Helios

Caesura

Type Recordings

英語で「切ない」って言葉を表現するのは非常に難しい。
悲しげな「切ない」もあれば、ただただうっとりと「切ない」ことだってあるから。

このHeliosというアーティストは基本的に大好きなんだけど、エレクトロニカ色が若干多めの他のアルバムと違って、ギターの響きが多めのこのアルバムはまさに「切ない」という言葉がピッタリだ。
まぁ一言で言えば最高ってことになるんだろうけど、「切ない」で「最高」は矛盾しているようでバッチリなようで。
やはり日本語の表現力というものは世界でも類を見ないほど素晴らしいかもしれない。

切ない切ない書いてますが、とにかくキュンとするんです。
コード、メロディ、響き、そしてアルバム一枚通しての空気感、全てが完璧?いや全てが今にもこぼれ落ちそうなほど。
だからこそ大切にしないとって感じになってしまう。

やっぱり基本的にこういったものが好きなんだろうな。
恐らくCalmという音楽が好きならば必ず好きであろう音楽の典型かな。

2010.10.01 Fri

S4E-024

Bernie Krause

Citadels of Mystery

Takoma / Mobile Fidelity Sound Lab

あのDavid Mancusoが、ラジオ番組でこのアルバムを全曲まるまるプレイしたという逸話も残る隠れた名盤中の名盤。
しかもあのMobile Fidelity Sound LabがリカットしたOriginal Master Recording盤は音の艶、そして立ち上がりや空間など音質も申し分ない。

全てアナログ楽器、レコーディングのはずなのにこの透明感は一体どこから来るんだろう。
今の時代、コンプやリミッターをかけすぎて奥行きなんかまるでない、ただ迫力だけのサウンドが多いけれども、このアルバムは小さな音から大きな音のダイナミクスの違いを、まるでクラシックのレコードの様に迫力満点に聴かせてくれる。
更にもの凄い透明度と奥行き感。

そして音質だけではない。そこはDavidが目を付けるだけのことはある。
全曲最高。
ビックバンドジャズがワールドミュージックに出会ったかのような無敵の楽曲と美しいメロディーの数々。
ときにリズミカルに、ときにしっとりと等色んな楽曲があり、あっという間に両面聴き終わる。
そんでまた裏返して始めから。
そんなことをやっていたから、このレコードは我が家で1代目はすり切れてしまい結構ノイズとかも出てきたので、現在は2代目。

数年前にはCDも出たみたいですね。確か今でも買えるはず。
CDは聴いたことないですが、楽曲は素晴らしいので間違いないと思います。

まぁそれにプラス、音による感動を求める人はこのMobile Fidelity Sound Lab盤を探してみてください。

2010.10.01 Fri

S4E-023

Pink Floyd

Dark Side of the Moon

Harvest / Mobile Fidelity Sound Lab

世界音楽シーンの名作中の名作で、チャートイン記録やらホントに色んな記録を持っているモンスターアルバム。
どんなアルバムかなんてのは説明不要なぐらい、歴史に残る、そして今も再発見が多いアルバムだと思う。
元々サウンドコラージュやらレコーディング技術に凝っているアルバムかつコンセプチュアルな楽曲が並ぶアルバムなんだけど、音が良いことでも有名。
しかしこのMobile Fidelity Sound Labが手がけるOriginal Master Recordingシリーズとしてリカッティングされたこの盤を聴くと、この聴き慣れた音楽が感動へと変わっていく。

色んなレーベルをまたぎ、音も良く音楽的にも素晴らしいアルバムを更に上質に仕上げるこのMobile Fidelity Sound Labのシリーズはどれもはずれがない。
何故かというと、元々感動的な楽曲をより感動的に仕上げてくれるからだ。

オリジナルマスターテープをハーフスピードで回転させ、それをハーフスピードでカッティングする、、、そんな目から鱗なカッティング方法で、今まで聴こえてこなかった音までも明確に聴こえてくるし、音の密度感も増し、とにかく音楽に感動をプラスしてくれる。

分かってはいるものの、途中の時計の音のリアルさにビックリしたり、エコーの響きにもっていかれたり、そして美しいメロディーや歌声に感動する。
これ以上の至福があっていいのだろうか?

皆さんも是非一度この盤で歴史を紐解いてみてください。
そして一緒に音楽に感動しましょう。

ちなみにこのアルバムのメイキングをメンバーや、エンジニアだったアラン・パーソンズが解説したり、当時の映像を交えたりしたDVDもあります。
それを観てこのアルバムをもう一度聴くと更に面白い世界にいくこと間違いなしです。

2010.10.01 Fri

S4E-022

Steve Tibbetts

Steve Tibbetts

Frammis Rekords

後にECMから数々の傑作をリリースする天才/変態ギタリストの恐らく処女作ではなかろうか?
1977年リリースとなってます。
ECMの諸作品でとにかくぶっ飛びぶりと、ときに優しく、ときに美しく、ときにオリエンタル、ときに激しく、、、とにかくプロダクト系のギタリストと言ってもいいだろう。
曲のイメージを膨らませながら、ときに流れに身を任せながらきちんと楽曲を作り上げる、そして様々な楽器を配置していくスタイルの原型がこのアルバムに既に存在している。

音を奏でるギター、それを包み込むエフェクト、そして様々な楽器を使って、たった一人で孤独に作りあげている。

特にアコースティックギターとエフェクトサウンドの対比が、まさに今じゃないか!と目から鱗の楽曲数々。

ジャケット、そしてアートワークも彼自身によるものらしいが、既にECMの趣ではないですか!

ギタリストがたった一人で作りあげたアルバムだけれども、ギタリストだけではなく多くの音楽ファンに訴えかけるアルバムだと思う。
そのうちECMの諸作品もアップするかもしれませんが、どれもはずれ無し。
ECMのぶっ飛びギタリスト、Terje Rypdalと双璧をなす、強烈な楽曲とアレンジをするギタリスト/コンポーザーだと思う。

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